<山田信大 騎手>
おかげさまで南関東に来て初めての重賞制覇になりました。 新馬戦の時から乗っていますが、スタートが上手じゃないというか、砂を被ると前に進まなくなってしまうんです。2戦目もスタート良くなかったし、今回も、もう少し前でレースがしたかったんですが、案の上、前に進まなくて。だからといって馬群に入っても怯む訳じゃありません。ただ、砂を被るのが嫌なんだと。一戦ごとに力を付けているのがわかりますから、この課題が平気になると相当なもんです。直線に入るとエンジンが掛かってものすごい脚を使いますが、今日もゴールしてからまだ勝ったかどうか半信半疑。この先も展開との闘いになりそうですね。
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<坂下光弘 厩務員>
「新馬戦の時、道中スムーズじゃないのに勝って、上がってきた山田騎手がいきなりこんな事言うから驚いたんだよ。『今日は自分のミスです。この馬、中央に早く挑戦させましょう』って。相当走るんだな、この馬って思ったよ。能力も一回受けるの見合わせたし、新馬戦も一度見送って、常に自信ある状態で使ってきた。でも、さすがに今回はあの位置で絶体絶命かと思った」。 坂下厩務員はこの道20年、重賞はイーアシオーン、トキノアジュディに続く3つ目という腕達者だ。
「普段はおとなしいというか、ナマズるいから、一つのことを覚えさせるのに手が掛かる。洗い場に入れるまでに2週間。馬運車乗せるのに毎日そこまで歩かせて、車の回りで運動させて、また二週間。馬運車も一頭でしか乗せない。今後の遠征では馬運車のことや、他場のパドックなど初めてのことには動こうとしないから経験を積ませていくしかないね」 |